2025/10/28
定温式スポット型感知器とは?

熱感知器【定温式スポット型感知器】の仕組み
定温式スポット型感知器(ていおんしきスポットがたかんちき)とは、感知器の周囲温度が、あらかじめ定められた一定の温度以上に達したときに作動し、火災信号を発する火災感知器の一種です。
温度の上昇速度には関係なく、絶対的な温度で作動します。
仕組み(作動原理)
● バイメタル式
バイメタルと呼ばれる、金属板を貼り合わせた部品を利用します。
火災の熱で温度が上昇し、決められた温度に達すると、熱膨張率によりバイメタルが変形(湾曲)します。
この変形により接点(スイッチ)が閉じて電流が流れ、火災信号が発信されます。

特徴
一定温度で作動するため、急激な温度上昇ではなく、ゆっくりした温度上昇の火災にも対応できます。
熱源に近い場所や、湯気・蒸気・ホコリなどで差動式感知器が誤作動しやすい環境に適しています。
・主な設置場所
台所(キッチン)、厨房
ボイラー室、乾燥室
脱衣所、給湯室
感知器の必要個数は、建物の構造(耐火構造かどうか)や天井の高さなどに基づき、一定の面積ごとに1個以上設置するように定められています。
定温式スポット型感知器には、作動感度によって特種、一種などの種別があり、それぞれ決められた温度と感度が異なります。
まとめ
定温式スポット型感知器は、「ゆっくり温度が上がる火災」に強いタイプ。
室内気温がよく変化する場所など、場所に合わせた設置が大切です。
